2/7
ここに来てどうしても
できないことがあります。
生徒の名前を覚えること
です。
もともと
僕が人の名前を覚えるのが苦手
ということもあるんですが、
パプアの学校は基本的に生徒の名前を
覚えられない仕組みになっています。
原因は主に3つ。
①生徒の席が決まっていない
②テストの返却の際、
欠席の友達のテストも取りに来る
③名前が読めん
①,②は日本の高校では
ありえないことなのでイメージ
しにくいと思いますが、
簡単に言うと大学の講義みたいな
場で有象無象の生徒の名前を
覚えようとするような感じです。
なので、いつも
定点に座ってる顔なじみの生徒の名前しか
覚えられていないのが現実。
そして一番大きな
問題が③。
まぁ、
読めんのじゃ。
名前が…
ここに来てだいぶ慣れたましたが、
英語のスペルはわかりづらいのと、
パプアの名前は普通の英語名とは
ちょっと違う&ピジン語読みが
混じっているので、読めない名前が
結構あります。(笑)
前の学年の時は、
担当している生徒が2クラスに減った時に
ひらがなで生徒に名前を書いてあげて
一緒に写真を撮ることで少し改善できましたが…
パプアでは結構見る男子の名前。
日本語で書くといじけてるみたいで
違和感がありますね。
シャイな彼らに
一人一人名前を聞いて、
蚊の鳴くような声を聞き取り、
ひらがなを当てる。
日本語は音に文字を当ててるから
スペルが分かっても、音が分からないと
ひらがなは当てれないと言っているのに、
スペルで説明してくる生徒達。
確かに、未知の文字について
説明されてもわからんよな!?
アルファベットしか使ったことないもんな?
というわけで、
今回は彼らに自分の名前を
ひらがなで書いてもらいます(笑)
かなり無謀な挑戦ですが、
勝機は一応あります。
それは彼らがピジン語使い
だということ。
スペル重視の英語とは違って
ピジン語はどっちかというと音重視。
comeは cam、bookは buk
という感じで、英語が苦手な
中学生が書きそうな
スペルなんです。
英語で初めて聞く単語はスペルチェックが
必須ですが、ピジン語は聞いた音のまま
アルファベットを並べると大体正解する
ことができます。
このことを活かして
僕が作ったひらがな検索表がこちら(笑)
ひらがなでは
あまり使わない
「てぃ」や「うぉ」の扱いには
困りましたが、一応これで
英語の名前に出てきそうな音は
網羅できてます。
ついでに
日本のあいさつも盛り込んだので、
授業はじめ・終わりのあいさつも
「こんにちは、ハットリ先生~」
みたいな感じに教えることもできます。
まぁ、こんな感じで
物は試しな感覚でやってみたんですが、
結果は・・・
撃沈(笑)
やはり、
英語のスペルを
日本語の「読み」に直すのが
彼らには難しいらしく、
例えば
JIMMY(じみー)
なら、
JIとMMY
で考えてしまうため、
じみや
とか
じむや
という感じで
アルファベット読みに
どうしても引っ張られてしまう
みたいです(笑)
その他には、
ひらがなのルールが頭の中で
ごっちゃになってしまう生徒もいました。
↑ありがとうは5文字だよ!って言ったんだけどなぁ…
結構これ系の間違いは多かった。
しかし、
何人かは
ひらがなの特性を理解して
自分の名前、挨拶を完璧に
ひらがなに直せている生徒もいました。
到底1時間では終わりそうにもなかったので、
結局は僕が全部回収して、ひらがなで
皆の名前を書くことにしました(笑)
結果的に去年と同じことしてるけど、
楽しんでもらえたみたいだし、
まぁいいか(笑)
こんな感じで
ちょっとずつ日本語は教えています。
外国人に
ちょっとした日本語を
教える時はやってみて下さい。
結構盛り上がりますよ(笑)
【名前クイズの答え】
BARTHOLOMEW
バトロミウ(バトロミュー)
JACINTHA
ジャシンタ
THは単純な
「た」行に近い音になるみたいです。