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金曜は3,4時間目が
宗教の歌の時間で
先生たちは基本的にフリーです。
その時間を利用して
何か伝達したいことや、
議題があればちょっと大きめの
職員会議やワークショップをするんですが、
今回は僕の番です。
まぁ、これをやれって言われたの
昨日なんだけどね…
↓昨日教頭(写真真ん中)がいきなり
「明日の3,4限なんかやってくれんか!?」
と言ってきた。
粗削りだけど何とかなるでしょう…
なぜ、このトピックをとりあげたかというと、
ホスキンスセカンダリーは今年度から
生徒の出席確認シートを導入。
クラスキャプテン(日本での呼び方忘れた)
が毎朝このシートを職員室にとりに行き、
それに先生が毎時間欠席者の名前を記入。
放課後にクラスキャプテンがそれを
副校長のところに提出しに行くという流れです。
物をすぐなくす、壊すパプアですが、
シートは毎日回収されるので
なかなかいいシステムです。
しかし、致命的な欠陥が一つ。
基本的に先生が
毎時間生徒の名前を呼んで
確認する手はずなんでしょうが、
60人いるクラスでそんなことを
毎時間やっていたら時間がもったいない
&生徒も平気でウソをつくので、
(友達の名前のところで返事をする)
事実上、クラスキャプテンが
テキトーに出欠を確認し、
先生はそれにサインをするだけという
体系的なものになってしまっています。
それに対する一つの答え・提言として
今回は日本のシステムを紹介します。
日本でいう大学のような感じで
生徒はどこに座ってもいいパプア。
名前を呼ばずに顔を見るだけで
欠席者の名前をリストアップするのは
極めて困難です。
(皆の顔と名前が一致しても「いない生徒」を
さがすのは難しい…そもそも僕は一致しませんが(笑))
そこで
日本の座席表の
概念を紹介しました。
日本では一般的というか、
もう文化のようになっていますが、
学校の座席は各生徒ごとに決まっていますよね。
日本では当たり前のことですが、
これができるということは、
一目で欠席者の有無を確認できる
ということでもあります。
(「あら、あそこの席あいとるな…」
⇒座席表をチェック⇒〇〇さん欠席という流れ)
パプア人からすると、
「その手があったか…!」
みたいな反応でした(笑)
日本では当たり前のことですが、
文化が違う国ではこういう概念自体がないので、
紹介すると喜ばれたりします。
しかし、ここで問題になるのが、
その概念やシステムが
「その国の文化に合うか」
ということです。
え、日本でうまくいってるんだから
いいんじゃないの?
と思ってしまうかもしれませんが、
ここが文化の恐ろしいかつ面白い所。
先日の記事でも書きましたが、
いくら良いシステムでも、
その国の文化に合わなければ
そのシステムは絶対に機能しません。
パプアで例を挙げるとすれば、
この出席確認システムを導入しても…
「生徒がこのシステムを理解できずに間違った席に座る
⇒結局欠席している生徒が誰かわからない」
「システムが機能して、出席がうまく
確認できるようになったとしても、
朝の交通網が不便なために遅れた生徒をどう扱うのか」
「座席表を適切に管理できるのか」
「『席替え』などの新たな業務に対応できるのか」
など、パプア人が苦手そうな課題が次々に出てきます(笑)
なので、
今回のプレゼンの位置づけは
あくまで「日本のシステムの紹介」。
メリットもあるし、デメリットもあるので、
皆でどう思うか話し合ってね。という流れです。
正直、パプア人はこういう
よさげな話を聞くとすぐに「やろう!やろう!」
と盛り上がって後先考えずに導入してしまいがち。
慎重に説明する必要があったんですが、
「その国に無い概念」を伝えるのって
結構難しいですね…(笑)
機材トラブルもあって十分な視覚的効果も
使えなかったということもあるんですが、
説明すればするほどシステムの導入を
薦めているみたいな感じになってしまうので
焦りました(笑)
ですが、さすがはホスキンスセカンダリー。
的確に僕の意図をとらえて皆に説明してくれる
先生がいていい感じの会議になりました。
主にうちの理科主任やMrグニギムなど、
ここにずっと住んでいるベテラン先生↓が
会議の核になってくれる存在なので
このホスキンスセカンダリーはうまく回って
(↑地域柄が優秀?)
もちろん、導入するのに反対の先生も
ちゃんといて、組織がめちゃくちゃな
方向に進まないのもGood。
いいバランスです。
↑副校長が堅実派のトップ。この人がめちゃくちゃ怖いから
学校がまとまってる。
結局、導入するかしないは
徐々に日を改めて決めていく。
導入する場合はモデルクラスを
設定して最初は様子を見る
という感じで会議終了。
今日中に決めるべきことではないと思っていたので、
いい感じに会議を進めることができました。
(ホスキンスのハイスペックに助けられたというべきか…)
正直、ホスキンスセカンダリー
なら日本の出席確認システムを
利用・使いこなせる可能性があると
思っているので後は彼らに任せます。
(なんかエクセルシートとか作りたかったら僕に言ってね~的なポジションになれた)
この後彼らが
このシステムについて話し合うことがなくても、
彼らに無い概念をしっかり紹介することができたので
いつか彼らが新たな何かを作る際にいいアイデアの
リソースになってくれると思います。
まぁ、一つ問題点をあげるとすれば、
昨日僕にこの仕事を丸投げした教頭と
学校の方針を決める校長がいなかったことですね…怒
そして校長↓!コーヒー飲みに来る余裕があるんなら
そんなだからなんか人望ないんだぞ!
(なんとなく校長は人望がない…皆校長を陰で呼び捨てにしてる)
まぁ、今回は生徒指導のドンである
副校長がいてくれたので良かったです。
以上、結構無茶な日程だったけど
いいプレゼンにできた話でした。