(7/10~17)任国外旅行に来ていますが
基本的にこのブログは続けます。
※多分一週間休んだら二度とやらなくなるため。
この時のためにストックしておいた
記事をまとめて放出します。
まずは、
だいぶ前(3/1)の
「ジェネレーターが本格的に壊れました」
の記事にいただいた質問返しから。
質問内容
トイレに関して、
「水は手動で流す」
とはどういうことか。
流れた水はどこに行くのか?
という質問です。
この質問をもらった時点では
答えられる情報、写真を持っていなかったので、
この日から、パプアの下水処理について
調べました。
1ヶ月ぐらいで
情報がかなり集まってはいたんですが、
記事にするタイミングを見失っていまっていたので、
ここで記事にしたいと思います。
パプアのトイレの
オーソドックスはこんな感じの
水洗タイプ。
地方の村に行くと、
穴を掘ったところに
小屋を建てたものが一般的になってきます。
(現在、このタイプのトイレを使っている
パプア隊員は1名のみ。後々記事にしたいと思ってます。)
水洗タイプはタンクに水を溜める種類になっています。
なので、断水時はこのタンクの中の水が無くなってしまう
だけなので、ふたを開けて水を補充してやれば
また流せるようになります。
さて問題はここから。
この下水がどこに運ばれるかという事ですが…
パプアで水洗タイプの
トイレを設置する際には
超簡易な下水処理機構を
作る事が多いようです。
この時
たまたま学校で新しい建物(保健室)が
作られ始めていたので、観察を開始しました。
まずは、水を使う建物の横に
下水タンク(雨水タンクと同型)が入る穴と
縦2m、横1m、高さ2mの直方体の
穴を掘ります。
ここに汚水タンク(大体黒色)
を設置、建物の下水を集める役割をします。
この汚水タンクは
ほとんど雨水タンクと
構造がほとんど一緒なんですが、
唯一違うのが排水機構。
雨水タンクは
水を利用するために下の方に
排水口がありますが、
下水タンクはこの逆。
タンク上部に排水口があります↓
目的は
汚物と下水の分離。
汚物などの質量の重いものは
底の方に沈んで、
下水の上澄み部分のみが
次の直方体の穴に移動する
ようになっています。
続いて直方体の穴の構造。
直方体の穴の底には
でっかい岩をバンバン投げ入れます。
天然のろ過材みたいな役割をしているようです。
この穴で下水は土壌にしみこんで
処理されるようです。
この穴は上にプラスチックの
天板をかぶせて上から土を盛れば
どこにあるのかわからなくなります。
なので、基本的に
この処理機構がある場所には
黒い下水タンクの頭部分だけが
見えるっている感じになってます。
こんな感じで2つの処理層からなる
下水処理機構が一般的で薬剤や微生物を
投入しないという点以外では日本の
合併処理浄化槽とほとんど同じ仕組みになっています。
匂いも全くしません。
製作期間は穴を掘り始めてから
6ヶ月程度。
(毎日彼らが作業していたわけでもないので何とも言えませんが…)
この設備を作るのが一番の重労働なんだとか。
しかし、
作った後はほとんど手入れしないので、
20~30年ほどで
直方体の穴の部分が
機能不全になり、
また新しい穴を掘る必要がある
ようです。
(その時は水が流れなくなるんだろうか…?聞いてもわからなかった。)
基本的に大丈夫だとは思いますが、
この汚水タンクの近くで
作物を育てるのは気が引けますね…(笑)
※うちの同僚はフツ―に作ってる
首都では
JICAが下水処理施設の
地方では下水タンク+直方体の穴の方が
一般的な下水処理方法のようです。
以上、
4か月越しになってしまいましたが、
これにて質問の返答とさせていただきます。
この他にも動画を
あげることを最近覚えたので、
何か見たいもの、気になることがあれば
過去の記事にある・ない関わらず
質問お待ちしています。