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たまには普通の活動の
記事をあげたいと思います。
いつも実験とか
面白アクティビティしか
記事にしてませんが、今回はリアルな授業です。
いかにもパプアだよなぁ~
ってな感じの授業があったので。
以下目次です。
1.今日の授業の内容
2.「だってパプアだからなぁ…」
3.どう教えるか(方法)
4.心構え(マインドセット)
1.今日の授業内容
今日やることはこれです。
単純な穴埋めってわけじゃなく、
彼らの今までに習ったことが
まとまった図になっているので
復習がてら穴埋めをしてもらいます。
★基本的にパプアの教科書は図がないので僕のつくるプリントは図が中心です。
教科書は復習の時のみ使ってます。
授業を活性化させる
ちょっとしたコツですが、
文章⇔文章図⇔絵
を変換させるアクティビティ
↑は本気で頭を使わないと解けないので
オススメです。(これは文章図→絵)
今回は
今までの授業で彼らに配った
プリントの(絵の)図を
今回(文章)の図に当てはめられるか
どうかがキーポイントですね。
いきなりポンと空欄を見せられても
混乱すると思ったので、全ての欄には
ヒント↓がついてます。
この授業の板書は紙にするか、
直接黒板に書くかかなり迷いましたが、
ちょうどマジックのインクが切れていた
こともあり、直接黒板に書くことにします。
ちょっと説明して彼らが問題を解いている間に
書いちゃいましょう。
そんなこんなで約10分かけて
板書完了。結構めんどくさかった~。
さてさて、
いい感じに問題が解けてるかな?
と思って生徒の出来を確認してみると…
2.「だってパプアだからなぁ…」
ほとんどの生徒が1つも空欄を
埋められてませんでした(笑)
予想はしてたけど、
予想以上だな…
じゃーない。
だってパプアだからなぁ…
実はパプア人はこういう問題が
超~~~苦手!
問題のプリントの内容は
先週、昨日とみっちりやった
内容なんですが、彼らにはこれが
全く別の内容のプリントに見えるみたいです。
ようは、
悪い意味で
コンピューターみたいにしか
インプット・アウトプットができない
感じです。
純粋な覚えることならできますが、
それを違う形にされたり、
ちょっとひねった表現をされてしまうと
固まってしまいます。
そしてそもそも
各空欄にヒントが書かれた
問題なんて見たことがないからか
ヒントをオール無視して
答えを書く生徒続出。
空欄の近くにあるヒントよく見てね?って指さしながら図も書いて説明したんだけどなぁ…
え?なに…?
単に服部の問題が
難しすぎるんじゃないのかって?
という声も出てくると思うので、
日本語訳したプリントがこれです。
ちょろっと解いてみて下さい。
テーマはのどが渇いたときに働くホルモン
バソプレシン(抗利尿ホルモン)です
多分サクッと解けたと思います。
『再吸収』とか『分泌』の単語が
目印になってますよね。
↑こたえ。
でもパプアの生徒が
良く書く答えがコチラ↓
違うね。参考に見てる図が違うね。
この図は前のプリントの
この図を見てよ!って説明して、
全く同じものを黒板にも貼ってるんですけどね…↓
たぶん、他の先生はここまでプリントとか
図を用意しないから…。
3.どうやって教えるか
ぶっちゃけ、毎日こんなんです(笑)
同じことを形を変えてずっとしています。
進学校の先生が見たら
卒倒するんじゃないかな(笑)
このレベルになると、
単にこちらが教え方を改善して
どうこうなるレベルではありません。
じゃあどうするか…。
生徒と一緒に問題を
考えるようにしています。
(生徒と同じような感覚で解く手順を見せる感じです)
まず、生徒のプリントを
ぐるっと見てまわった感じ、
何もかけてない生徒が多かったので、
このプリントをどう解いたらいいのか
もう一度一緒に解きながら説明します。
ここでのポイントは
生徒がわかってるのか
一発で確認できる場所を
例に挙げること。
具体的には
こういう2択になってる問題ですね。
増加するのか、減少するのか。
声に出さなくても
指で答えられますよね?
上:増加、下:減少
日本でもそうですが、
わかってる?と聞いて
わからん!と答える生徒なんていないんですよ…
しかもパプア人シャイだし…。
でも、指さしなら何とか
彼らも答えてくれます。
指さしで答えさせたら、
反応が怪しい生徒、周りをきょろきょろ
している生徒は一発でわかるので、
この後の見回りで気にかけてあげれば大丈夫です。
大体ここまでやると
ちょっとずつ生徒もわかってくるので
ペアかグループになってやらせれば
大体放っておいても勝手に生徒同士で
話し合ってやってくれます。
↑話し合いがうまいグループはこの段階になると問題を解くスピードが数十倍になる。
早すぎ…逆に他の生徒とバランスが取れなくて困る(笑)
あとは適宜ぐるぐる見回りしながら
生徒がつまずいている場所を教えてあげればOK。
※イメージです。
あまりにも
多くの生徒が同じような場所で
つまずいているようなら
その問題は前に出て説明します。
4.心構え(マインドセット)
結局、このプリントは2コマ
1時間10分使っても
ほとんどの生徒が完成できませんでした。
1空欄4,5分以上かけても
問題が解けないことになります…
ここに来た当初は
これでめちゃくちゃ
イライラしてました(笑)
彼らは作業がぶっ飛んで遅いんです(笑)
でも、
怒ってもいいことは起きない
ので、ゆっくり進めばいいです。
日本の詰め込み教育と違って、
パプアの教育は時間的余裕がかなりあります。
生徒が飽きるくらい
問題演習を重ねることも可能です。
日本人が「おっそ…!」
と思いながら進んでも時間的余裕は
絶対あるので、気にしないことが一番。
もともとサボり癖のある
パプア人の先生たちに合わせて作られたカリキュラムなので
僕みたいに火山の噴火で1,2か月授業つぶした!
とかじゃなければ大丈夫です(笑)
それでも何とか終わりそうですけどね…
変に焦ると、
生徒に変な空気が広がるので。
そういう感受性はいっちょまえなんだよなぁ~(笑)
もともとは
この授業も2時間で終わる予定でしたが、
明日またもう1時間とることにしました。
↑こう一回これ書かんといけんがな…泣
家でゆっくり考えておいで~
と言ったら大体やって来るので
それでいいです。
やって来んかったら
それはそれで、もうよい。
他の教科でがんばれ(笑)
ちょっと長くなりましたが
毎日ずっとこれをやってます(笑)
正直、生徒の名前なんか
ほとんど覚えてませんが(←クソ)
彼ら個人と話す時間はめちゃくちゃ長いので
展開に困ることも、荒れることも
反感を買うことも全くありません。
これが途上国で日本人が教育する
1つの正解の形なのかな~と思ってます。
以上、
今回は青年海外協力隊の
一歩踏み込んだ活動紹介でした!
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