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パプアニューギニア JICA海外協力隊ブログ!(パプア服部くんのPNG日記)

青年海外協力隊の活動

初めてカンニングを発見したのはパプアででした。

6/5

今日はテストです。

前々から水曜にテストするよ~

と言っていたので、

授業の時間をテストに充てるわけですが、

ここでお決まりのあの流れが。

 

放送

「今日の78時間目はキャンセルになりました。

グレード10以外の生徒は帰ってください。」

 

どうやら、

明日のグレード10の国家試験の会場準備を

するために午後2コマを無くすんだとか。

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それ、今言う?

 

と思いながら、

「どうしようか…」

と考えていると、

生徒がやってきました。

 

生徒

「ミスター、ああ言ってるけど、

テストどうする?」

 

服部

「う~ん…教室の机・イスは

試験会場に運ばれちゃうけど、

生物室でならできるな・・・

明日にしてもいいけど、どっちがいい?」

 

基本的に試験の日程は

生徒に決めさせてます()

(これは結構お気に入り。生徒が他教科の宿題の締め切りとかと重ならない日を選べるので。)

 

すると、「今日したい。」

という事になり、

会場準備が終わった後に

みんな生物室に来てくれました。

 

早速、始めるわけですが、

ここで問題が。

 

ん?

あいつ、腕の下に何か隠してね…?

 図3

はっきりとは見えませんが、

腕の下の暗がりに何か光源的なものがあります。

 

回り込んで見てみると…

図4
うん。

フツ―にスマホだね()

ガッツリ見てるね()

 

わきの下の隙間から、

ガッツリスマホが見えてます。

 

僕は結構授業中も

試験中も教室内を歩き回るタイプなのに、

よくそこまで無警戒でカンニングできるな…

 

何回か歩き回っても

スマホをしまうそぶりすらないので、

フツ―に正面から没収しました。

 

日本でも2年教師したけど、

初めてカンニングしとる生徒見つけたわ…

 

日本だったらカンニングした場合の

措置は決まっているんですが、

パプアの決まりはよくわからないので、

周りの先生に聞いて、対処しました。

 

とりあえず、

カンニングしたテストは0点になって、

後日、教頭に呼び出されるそうです。

 

初めてのカンニング現場差し押さえが

パプアとは・・・何ともおもしろい経験です。

 

その生徒に

「後で教頭先生から呼び出しがあるからな~」

と伝えると、

 

生徒

「ミスター、僕は先週休んでいたから、

ほとんど勉強できなかったんだよ。

風邪がひどかったんだ。それで・・・」

と言い訳?事情説明?謝罪?が始まります。

 

服部

「別に僕そんなん気にしないから、

次のテストでがんばれ! そうすりゃ、

フツ―に単位も取れるから()

と言うんですが、

その後も何度も僕のところに来ては

同じ説明を繰り返します。

 

わ、わかったから…!

気にしてないから!マジで!!

↑街に買い物に行かなければならない服部。

 

 

パプアの人は基本的に

論理的に話すということができないというか、

自分の状況だけ説明して、何が言いたいことなのかを

はっきり言わないので、話にすんごい時間がかかります…

 

他の先生だったらこの場で

こんこんと説教したりするんだろうか…?

 

 

実は
パプアでカンニングを
発見することになるとは

思ってもいなかったので、
少し驚きました。

 

なんというか…

カンニングをするのは日本とかの先進国の

生徒がしょーもない数字に縛られているから

するもんだと思っていたので…

 

パプアの生徒はそこまで

テストの点を気にする方ではないので、

(気にしなさすぎな面はあるけど()

正直、ここまでテストの点を不正までして

とりたいと思う生徒は稀です。
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↑こんだけひっついとってもカンニングがどーこーって言わないので。

 

僕は高校生ぐらいになると、

点数に対する不安がカンニングを

引き起こすと思っているので、

ここまで、点数恐怖症になっている生徒は

初めて見た気がします。

(それくらい何度も僕に話しかけてきた。)

 

こんな感じの生徒が出てきてしまうのは

ある意味社会がゆがんでいるからなのかな…

と思ってしまいます。

 

偏差値、平均点、成績

を嫌でも気にしないといけない社会。
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特に日本。

 

社会に出たらそこまで

気にすることもないのに、

それだけが今の子ども達の

ものさしになっているので、

変な感じです(価値観と視野が狭い)。

 

パプアでは

勉強なんかできなくても

彼らの村では生活できるし、

自分の居場所があるので、

ある意味、勉強以外のものさしが

社会の中にある感じです。

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↑この中に村があるらしい…勉強とかいらんでしょ?(笑) 

しかし、

今回の生徒のカンニングで、

少しずつパプアが日本っぽくなってきつつあるのかなぁ~…

と思って何とも言えない気持ちになりました。

 

「カンニング?何でそんなことする必要があるの?」

てな感じで、今の自分の実力を素直に認められる

余裕を生み出す、勉強以外のものさし

(価値観)を生徒に持たせてあげたいな~

と思った出来事でした!

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