6/4
先週生徒に出していた
宿題を採点しました。
今回の宿題は
「自分だけの消化器官の図を作れ」
パプアの生徒が一番苦手な
「まとめる」作業を宿題にしてやりました(笑)
明確な正解の形がない
宿題なので、生徒達はかなり
面喰ってました(笑)
簡単に内容を説明すると、
「この図の中に色んな書き込みをしなさい」
ってことです。
まとめるポイントとして
「臓器の名前と機能、酵素、消化液の位置は絶対に書き込めよ~」
「簡潔にまとめろよ~。覚えられないクソ長い文章書いても意味ないからな~」
と言って、何個か例を示して
あとは彼らに任せました。
この宿題の意図は、
「何が大事なのかを理解させる」
ことです。
僕は基本的に授業をプリント↓で
進めています。
超要約して、無駄という無駄と
省いたものになっています。
簡単に言うとこのプリントさえ
理解することができれば、
授業で出す問題とセットで、
全ての系統の問題に対応できるように
しています。
しかし、
流石に数十ページを要約しているだけあって、
細かいところは彼らが自分で理解する必要が
あんです。
しかし、彼らはなかなか
「理解する」という事がどういうことなのか
わかっていないので、図の関係性や
言葉と図のつながりに気付いていません。
そのことがよくわかる
生徒とのやり取りを例にあげると…
生徒①
「ミスター、僕はこのプリントを全部理解してるんだけど…」
(暗に「やる意味があるのか?」という質問)
服部
「じゃあ、皆に問題。リパーゼ(酵素)はこの図のどこにある?」
生徒全員
「・・・?」(え、そんなん習ったっけ?状態)
服部
「はい。リパーゼの図のところに(膵液)って
書いてあるよね?ってことはリパーゼはどこにある?」
生徒
「膵臓~」
服部
「はい。それなら、図の中の膵臓のところに
リパーゼって書けるよね? 他にも場所が
わかってないものってあるんじゃない?」
とまぁ、こんな感じで、
パプアの生徒たちは頭の中で
図と図をバラバラの事象のように
隔てて考えるので、その壁をぶっ壊すのが
今回のミッションでもあります。
ちゃんと「理解」していないと
まとめることができないのを逆手に取った
宿題ですね。
1週間以上、
製作期間をあげて、
彼らがどんな図を作って来るか
楽しみにしていました(笑)
結果から言うと、
思っていたより多くの生徒が
(満点は6割ぐらいか…?)
「教科書を貸してください~」
と言ってくる生徒もいるんですが、
そういう生徒ほど、まとまりのない
教科書の文や図を見て、こんがらがって
ただただクソ長い文章をコピーしてきます。
そして「絶対書いてこいよ。」
念押しした酵素や消化液が書けてません。
お前ら、
その呪文みたいな文章全部覚えられるのか?
呪文のコピーに気をとられて大事なことが
書けてないぞ・・・?
っていう感じの生徒の図は点数が
低かったですね(笑)
⇒何が大切な内容なのかわかってない。
無駄を削りに削って、
究極まで洗練したこのプリントは
これ自体がちょっとした
問題みたいになってます。
僕の授業では、
このプリントの見方の説明と、
関連問題を投げかけることによって
プリントだけでは補えない情報を
補てんしています。
今回の宿題は
それに気づいてもらうための作業
として用意しました。
ビックリしたのが、
何人かの生徒は自分で見やすい表を
作っていたこと。
ちゃんとプリントの内容を理解してないと
できないまとめ方なので、感心しました。
↑こういうのを見るとうれしくなりますね。
パプアにおいて、
授業とプリントの中に全ての内容を
簡潔な図と文字で収めることは
非常に難しいですが、面白いです(笑)
教員としての手腕が問われる的な。
ここに、
「生徒には自分の渡した情報しか残らない」
という妙な責任がかかってくるので、
日本とはまた違ったプレッシャーを
感じることができて非常にやりがいもあります(笑)
今回の彼らの宿題への取り組み
具合から、思っていたよりも多くの生徒が
僕の伝えたいことをわかってくれていたのでうれしかったです。
以上、
めんどくさい
宿題の確認作業(笑)の話でした!