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今日は給料日です。町に上がります。
いつもなら買い物をして終わりですが、
今日は州の政府にマーケットの手作り
商品販売禁止の件についてインタビュー
&文句を言いに行きます。
アイスブロックなしでドライシーズンを
越せる気がしないからです。
パプア的なノリで禁止になっているなら、
説得して禁止令を解いてもらう、
ちゃんとした理由があるなら、
納得できるということでアポなしで
乗り込みます。
州知事サーシのいる建物の前まで来て
警備員のおっちゃんとおしゃべり。
「マーケットのことで役人と話が
したいんだけど・・・」と言うと、
「病院に行け。」
と言われます。
バカにされているのかと思いましたが、
よくよく聞いてみると食べ物関係の
政策を取り仕切っているのは、病院内にある
健康課だそうです。
なぜ、第一声が「病院に行け。」なんだ。
喋るのヘタクソ・・・
↑警備員あるある
ということでやってきました。
キンベジェネラルホスピタル。
峰松さんに聞いてもよかったのですが、
仕事中だと申し訳ないので、
警備員のおっちゃんに健康課の場所を聞きます。
案の定、聞いた人数の数だけ
違う答えが返ってきました。
お前ら…もうちょっとしっかりしろ(笑)
色んな所をうろうろしながら
健康課の部屋を発見。突撃します。
「マーケットの件で話があるんだけど…」
というと普通に対応してくれました。
話を聞くと、
食べ物から感染する下痢
の対策として手作り商品販売を禁止にしたようです。
しかし、
「マーケットの手作り商品って火を通して
あるものが多いから大丈夫なんじゃないの?」
とか、
「調理側に原因があるんじゃなくて
子ども達食べる前に手を洗わないから、
それで下痢になるんじゃないの?」
という質問を投げかけると彼らは
うまく答えられません。
下っ端はちょっとまともなパプア人。
しかし話になりません。
ボスマン(一番偉い人)
を出せ。ボスマンを。
「ボスマンと話せる?」
というと普通に話をさせてくれました。
彼の名前はヘルマン。
健康課の最高責任者のようです。
パプア人と話してその人がまともかどうかの
指標として英語にピジン語が混ざっていないか
が自分にとっての最大の指標なんですが、
(英語できちんと話してくれる
=僕がピジン語を話せないことを推測できる
=他人の立場になって物事が考えられる
という観点からです)
この人は英語しかしゃべりませんでした。
予想通りすごくまともな人でした(笑)
多分今まであったパプア人の中で一番
日本人の役人に近い印象です。
話を聞くと、マーケットの手作り商品販売禁止
の理由は大きく分けて2つ。
1つ目
水道が発達してきている西ニューブリテン州だが、
オイルパーム等の土地で肥料がまかれていたり、
上流で川をトイレ代わりに使っている場所もあるため
料理に使う水が汚染されている可能性があるから。
2つ目
パプアの家庭のキッチンは外に面していて
肥料の近くにある&衛生面も十分ではないから。
おぉ。すげぇ・・・
まともな話だ・・・
一応、こちらもアイスブロックがかかっているので、
「販売を中止にするより、子どもの手をきれいにする
政策の方がよくないか?」
「熱を通しているから大丈夫じゃないのか?」
と聞いてみますが、
「せっけんを渡しても普及に時間がかかる」
「熱を通しても、調理者の服等にも化学肥料や
汚染物質がついている(川で洗濯するから)
可能性がぬぐえない」
とパーフェクトな回答!!!
これだよ。これ。
納得できる答え!!!
パプアに来て「だってパプアだから…」
と自分に言い聞かせて納得するしかなかった
これまででしたが、今日初めて納得して
疑問を解消することができました。
まぁ、日本でも調理の資格がないと
食べ物を販売してはいけないので、
パプアが一歩日本に近づいた政策だと
考えるようにしました。
Mr.ヘルマン!
丁寧な対応してくれてありがとう!