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パプアニューギニアの治安を左右する要素(まとめ)。

今日はちょっとちゃんとした記事なので、目次をつけときます。

パプアニューギニア1周旅行を終えて、

パプアの治安を決定する要素

についてまとめました。

1.州によって全く異なる治安・雰囲気

パプアの治安に関して深く考えるようになったのはパプア一周旅行でオロ州ポポンデッタを歩いてからでした。治安についてうちの州(西ニューブリテン州・キンベ)同等の悪評を持っていたポポンデッタ。

 

しかし、実際に歩いてみて感じたことは…

あんまり治安悪そうじゃないんだが…?

 

うちの州都、キンベの方がよっぽど

汚い・危険・狂ってる

の3Kが揃っています…。

なのに、なんでキンベ同等の悪評が集まるのか…?隊員の話を聞いてもキンベと同じような治安の悪さを感じることは確かです。

 

 

この1周旅行で訪れた街を色々思い返してみると、いろんな要素がその街の治安を決定している気がしていたので、ザックリですがまとめておきます。戦争をしている国でもないのになぜここまで危ないのか。パプアに来たことのない人は絶対にわからないと思ったのでぜひご参考に。

 

 

2.治安を決定する要素

2-1人

州が変われば文化が違うパプアニューギニア。

文化が違うとおのずと人柄も変わってきます。そして州によって人の集まり方も様々です。まずは街に住む人が治安にどういう影響を与えるのかがトピックです。

 

2-1-1人口

人口が増えれば事件発生件数も多くなるのは当たり前…。

そのため、パプア国内で最も治安が悪いのが

首都ポートモレスビー。

時点で第2の首都レイ。

そして地方で最も発展しているココポ。

と続く感じになっています。

個人的な感覚ですが、これらの都市では犯罪内容も悪化する傾向にある気がします。

しかし単純に州の人口が多い・少ないでは治安の悪さを判断できないのがパプアニューギニア。

人口を構成する民族の特性も治安と深く関わってきます。

 

2-1-2民族

過激派パプア人
おれの村でお前が1人で歩いていたらおれはお前をぶっ殺す。

 

これは僕の職場のパプア人から聞いた言葉です。地味に結構な人がこの言葉を口にします。彼の村は血の気の多い民族が住むハイランド地方のど田舎。人口はほとんど無いに等しいらしいです。それにしても中々ワイルドな発言ですよね(笑)

 

こんな感じで民族の特性で血の気が多かったりすると、人口の少ない場所でも局所的に危なくなったりします。地方の村にノープランでふらっと一人で行くというのはあまりオススメできません。

※ただしその村出身のパプア人と一緒なら絶対安全です。

 

 

かと思えばこんな発言もあったりします。

 

穏健派パプア人
俺たちは基本的にどんな奴でも歓迎する。村に住みたければ住めばいいし、畑の土地だっていくらでもあるんだから好きに使っていいぞ!

 

前のやつと対極すぎるわ(笑)

こんな感じで「民族が違うとよそ者に対する考え方が劇的に違う」という事が良くあります。

 

 

パプア国内には約800以上の民族が存在しているという事もあり、一概にどの民族が過激派・穏健派かは断言できないんですが、一般的によく聞くのが…

『本島のハーゲン地域のやつらは血の気が多い。』

『モマセ地域(本島北の海沿い地域)は野蛮だ。』

ですね。

こんな感じの民族達が街に集まってわちゃわちゃするわけですが、

どの民族の割合が多いか、民族間でケンカをするかでその街の治安が決定するみたいです。

 

 

このパプア1周の旅で治安が特にユニークだなと思ったのがゴロカ。

 

ゴロカは↑の定説で言ったハーゲン地域の端に位置していますが、治安が悪いかと言われるとそうでもありません。空港を中心に構成された超コンパクトシティ・流通の要になる場所でもあるので、州内外からたくさんの人がやってきます。おそらく人口密度で言えばトップクラスの街。

↑ギュッ!とコンパクトにはなってるけど規模はでかい…。

 

見た感じ明らかに治安が悪そうな雰囲気ですが…

盗みをしたやつはその場で袋叩きにする

という血の気の多さが逆に治安にいい効果を与えているという面白い街でした。

 

僕の住んでいる州、キンベではゴロカに比べて人口も少ないし、血の気の多い民族も少ないですが、街で盗みが起こっても皆でそいつを袋叩きにするパッションもなければ、民族の割合もかなりバラバラなので意識の統一もできません。結果治安が悪くなりがちです。

 

これは目に見えない要素なので実際にその場所に住んでみないとわかりません。多分パプア人に聞いても的確な答えは返ってこないので現地に住む日本人に聞くしか治安をうまく判断する方法はないですね(笑)

 

 

 

 

2-2街の構造

はい。結局治安なんてパッと見わかんないんでしょ…?という方に目で見てわかる治安の判断基準をしていこうと思います。

 

 

2-2-1見晴らし

僕がキンベを歩く時に感じていることですが、街が入り組んでいたり見晴らしが悪と治安が悪いし何より街を歩くのにストレスがかかります。

 

治安の悪さで同じくらいの悪評だったポポンデッタ。何がキンベと一番違ったかというと…

道(歩道)の広さ。

『とにかく歩道が広くて人と人が重ならない』『遠くからでも誰が何をしているのかわかる。』これはやはり治安維持の要因になっていると思いました。

僕がお世話になった安藤さんの家の近く、治安の悪いとされている場所はポポンデッタの中では見晴らしがあまりよくない道が入り組んだ場所。そして街の端、「セトルメント」(後で記述します)の近く。局所的に治安が悪く、治安の悪さを一番感じやすい環境なのかな~と思いました。

↑ポポンデッタの地図。

 

キンベでも『絶対にこの道は歩くな。』と言われた場所は街の1本裏の道とか、街の端、何もない場所と街の建物で挟まれた場所です。

やはり大っぴらに犯罪はしにくいというのは共通しているようです。

※もちろん例外はありますが…。キンベで白昼堂々人がたくさんいる場所でハンドメイドガンを突き付けて持っているものを根こそぎ奪うという事件も起きています。

 

そして単純に道が広いと変なヤツを避けられる

キンベの街なんか歩道が狭いせいで変なヤツと接近しないといけない事が多いですからね…

↑どうあがいても人と人が接触してしまう歩道の狭さ。本当にストレスでした。

 

 

 

2-2-2街の発展度・規模

道の広さとも関連していますが、街の発展度・規模は段階ごとに様々な状況を作り出しているように感じました。

簡単に段階分けすると発展度、低・中(小規模)・中(大規模)・高(小規模)・高(大規模)の5段階です。各発展度に対して今回の旅で訪れた街を例に挙げながら説明していきます。

 

発展度:低【例:マヌス】

商業施設も必要最低限の数しかなく、街の周りからも人の流入が少ない状態です。

 

この状態だと街の経済自体が潤っていないので、犯罪を起こすメリットがありません。街に接続する道も整備されていないため、犯罪を起こすような変なヤツも街に入ってこられません。明らかに見た目が平和です。おそらく“THE・海外協力隊”のイメージがしっくりくるのはこの街の発展度だと思います。

 

発展度:中(小規模)【例:ポポンデッタ】

商業施設がある程度発展していて街の規模がコンパクトに収まっている街はこれ。なぜコンパクトさで分けたかというと、コンパクトに収まった街は街全体に手をかけることができるから。先の広い(整備された)歩道も街の規模が小規模なら街全体に備えることができるし、街のサビれた部分も少なくすることができます。おまけに警察の見回りも可能です。

この規模だと他の州からの人の流入もあまりないので、その街に住んでいる民族の特性が反映されやすいのでシンプルな治安の悪さが味わえると思います(笑)

※パプア人は喧嘩っ早いっていう話です。

 

 

発展度:中(大規模)【例:キンベ、ケビエン】

中程度の発展度から高程度の発展度へ街の規模の拡大を図っている、または道などのインフラ整備を始めたなどの街はこれ。

キンベは街の規模が大きくなり過ぎて、街の至る所にサビれた場所(犯罪・ケンカを起こしやすい場所)ができている、行政、警察の管理が隅々まで行き届かなくなっている状態です。

 

↑キンベの名物。なんか知らんけど地面が土だし、でかい木もあるから皆がたむろする場所。自然と変なヤツも引き寄せてしまう。

 

↑州都の街の道がボコボコなのはキンベだけでした…

 

※この写真撮ってる時も「携帯は危ないからしまえ!」って何回も言われました。

 

元々小さな街(キセレ:旧タウン)だった横に新たな街の建物を作ったせいで、キセレはあからさまに変なヤツのたまり場、その周辺は『絶対に歩いてはいけない』場所になっています。

 

ケビエンもちょうど大規模な街になり始めている気がしたので治安が悪くなっているのかなぁ…と感じました。

(ケビエンも1年前はポポンデッタと同じくらいな雰囲気。これに穏健な民族性が相まってパプア一安全な州だったのかも…?)

 

この街の規模になると、他の州からの人の流入もたくさんあるので街の治安が悪化します(キンベは特にオイルパーム産業が人を呼び寄せてる)。単純な窃盗がメインというよりは、〇〇民族と××民族のケンカとか、セクション〇〇のやつが別のセクションのやつを殺したとか。ケンカが原因で街の雰囲気が悪くなるという事が多いイメージです。

 

 

発展度:大(小規模)【例:ココポ・ゴロカ】

発展が一通り街全体で終わって、サビれた部分がほぼ目につかなくなった状態の街はこれ。

 

おそらく今回行けなかったアロタウもこれに分類されるんじゃないかなぁ…と思います。道がちゃんと整備されているので雰囲気も非常にいいです。

ただし、街がここまで発展すると犯罪のレベルが一段階上がります。街が潤っていて、住民も経済的に余裕があるので、犯罪の対象が変化してきます。キンベの治安悪い話は民族間のケンカがメインになるのに対して、ココポでは「この家に強盗が入ったとか」とか「病院が襲撃された」というのがメインになります。

キンベの場合、お金持ちの家がそもそも少ない&病院とかにもお金がないので誰も襲わないんです…(例外はありますが)。そして街が大きい分、犯罪件数も多くなってしまいます。

 

しかし、旅行者として訪れる分にはキンベなんかよりよっぽど安全です。やはり街がちゃんと整備されているかいないかは、かなり大きな要因のようですね。

 

発展度:大(大規模)【例:首都】

簡単に言うと首都です。規模がでかすぎて収拾が全く追いついていない状態。

 

最も発展はしていますが、一番発展しているホテルや商業施設の前にストリートチルドレンが出没・車を囲んで石を投げつけたり、至る所に危ない場所があったります。もう、どうしようもない(笑)

 

JICAボランティアは基本的に外を歩けないし、夜遅く・朝早くの場合は、移動用のボランティアバスにエスコートカーをつけないと移動させてもらえません(笑)

犯罪件数の多さ、犯罪内容も他の州とは比較にならない感じです。

 

 

2-2-3セトルメント

ラストの治安決定要因はやはり『セトルメント』無許可でその土地に人が住み着いている場所を指す言葉です。

 

全員が全員というわけではないですが、職を持たず、小屋みたいな家を建てて暮らしている人が多い。

場所は普通の建物が立たない場所、つまり山やジャングルになっている場所で形成されやすいです。

↑キンベの僕が把握してるセトルメントの位置(山・緑の多い場所に位置しています)

 

街をうろつく変なヤツはこのセトルメントから出てきた不良みたいなやつが大半。誰かが悪さをしてもセトルメントはワントク(『1つの言葉を話すもの』というピジン語。広義的な『家族』みたいな意味)ごとや、同じ出身地の人たちが集まって形成されるので、鋼の結束力で悪さをしたヤツを守ろうとします。

 

パプアで最も危ない場所(※州は問いません)なので、セトルメントには絶対近づかない、山やジャングルみたいな場所には絶対一人で入って行かないようにしましょう。

 

 

 

 

 

3.まとめ

以上の情報をまとめて、僕の訪れたパプアの各州を治安の安全順に並べると以下のようになります。

 

1.マヌス州(ロレンガウ)

2.東ニューブリテン州(ココポ)

  東ハイランド州(ゴロカ)

3.ニューアイルランド州(ケビエン)

  オロ州(ポポンデッタ)

4.西ニューブリテン州(キンベ)

5.ポートモレスビー(首都区:NCD)

 

安全だからと言っても、やはりパプアなので例外はたくさんあります。信頼できるパプア人と一緒に行動する、1人で外を出歩かない(特に夜)ことを徹底することで自分の身は自分で守るように努めて下さい。もし襲われた場合は絶対に抵抗せず、全てのものを差し出すようにしましょう。(←大使館の注意喚起メールにも書かれていることです)

 

 

ここまでパプアの治安の悪さを書いてきましたが、リゾートやビレッジではのんびりした時間の流れと雄大な自然が残る『世界最後の楽園』と呼ばれるのにふさわしい環境が残っています。特にリゾートでは空港-リゾート間は送迎可、セキュリティもかなり厳重。リゾート内で治安を気にする必要はあまりないので、かなりオススメです。

僕は2年間この国に住んでかなりバイアスがかかったものの見方しかできなくなってしまっています。正直、これはかなりつらいです(笑)  どんなに素晴らしいものを見ても変な気持ちが頭の中をよぎって素直にそれを受け入れることができなかったり…。もし皆さんがパプアへ旅行に来てパプアの良い所だけを見られるなら、なるべく悪い部分は見ないようにして帰っていただきたいです(笑)

以上、大変長くなりましたがパプア1周旅行をまとめた記事、第1弾でした!

第2弾は各州のインフラ、商業施設を主観全開でランク付けします!お楽しみに!

 

 

 

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